
海外製の育毛剤について
日本で医薬品とした販売されている育毛剤は、薬事法という法律で成分や有効性・表記方法などが細かく決められています。そして、日本の薬事法は、安全性を重視するためとても厳しいものになっています。
一方、海外製の育毛剤は、それぞれの国の安全基準をクリアしたものであれば販売することができるので、日本では使用が認められていない成分が入った商品も多くあります。そのため最近では、インターネットなどを利用し、海外から個人輸入で育毛剤を購入する方が増えています。
海外製と日本製の育毛剤の違い
海外製の育毛剤の特徴は、「強力な効果がある」ことです。
その理由として、日本製の育毛剤に比べ海外の育毛剤は、有効成分の含有量が高いことが挙げられます。
例えば、高い発毛効果が期待できることで多くの育毛剤の主成分となっている『ミノキシジル』の場合、日本では長い間、含有量は1%でした。最近になってやっと5%まで認められましたが、海外製の中には15%配合というものまであるのです。
前述したように、日本には非常に厳しい薬事法の基準があるため、安全性が保障できないほどの成分の含有は認められていないのです。
また、海外製の育毛剤は、有効成分の種類が日本より多いという特徴もあります。
海外製育毛剤の安全性は?
海外製の育毛剤においても、それぞれの国で安全基準が設けられているため、正規に販売されている商品であれば、その国の安全基準はクリアしています。
しかし、問題はその安全基準には、国によって大きな差があるということです。海外製の育毛剤の場合、有効成分の含有量が日本と比べて桁違いに高くなっています。
一般的に、育毛剤における有効成分の含有量と副作用のリスクは比例するため、海外製育毛剤の副作用は、日本製のものに比べて高いと言えるでしょう。
海外製の育毛剤の成分と副作用について
ミノキシジル
もともとは、血管拡張剤として開発され、高血圧の治療薬として使用されてきましたが、発毛効果があることが発見された為、育毛剤の成分として使用されるようになりました。
しかし、その血圧を下げるという性質から、もともと低血圧の人が服用した場合、過度の血圧低下による動機や胸の痛み・めまい・頭痛などの症状が出ることがあります。
また、ED(勃起不全)や性欲減退の副作用も報告されています。
プロペシア
プロペシアは、前立腺肥大症の治療薬として開発されましたが、治療の過程で発毛効果があることが分かってきたため、アメリカで育毛剤として認定され使用されるようになりました。
高い育毛効果がある反面、プロペシアに含まれる『フィナステリド』という成分は、ED・性欲減退・精子の減少などの副作用を引き起こすことが報告されています。
また、妊婦にとってはとても危険な成分であり、服用はもとより触れるだけでも胎児に影響があると言われています。
日本では医師の処方箋が必要であり、また、女性には処方されません。パートナーが妊娠している、または妊娠を希望している場合は、取扱いにも注意が必要です。
海外製の育毛剤をおすすめの人
・日本で医師から処方されたものでは効果がなかった人
・副作用その他のリスク覚悟で使用できる人
・できるだけ低価格で購入したい人
・育毛剤の使用を誰にも知られたくない人
・日本にはない成分の育毛剤を試してみたい人
海外製育毛剤の使用方法
錠剤やカプセルなどの場合、目安量より少ない量から服用し、しばらく続けても副作用の心配がなければ、少しずつ目安量に近づけていきましょう。
頭皮に直接塗布するタイプの育毛剤も、少量から使い始め、かゆみや腫れなどの症状が現れなければ、徐々に量を増やしていきましょう。
海外製育毛剤のメリット
格安で手に入る
海外製育毛剤の最大メリットは、その安さです。日本の病院で処方してもらう場合の約半分、場合によっては1/3ほどの値段で購入することができます。育毛剤は、決して安いものではなく、また継続して使用するものなので、その金額の差は大変大きいです。
病院に行く必要がない
育毛剤の中には、ドラッグストアで購入できるものもありますが、『プロペシア』のように医師の処方箋がなければ購入できないものもあります。定期的に病院に通う時間がない方にとって、インターネットで手軽に購入できる海外製の育毛剤は、とても便利です。
効果が高い
海外の育毛剤は、日本で処方・販売されている育毛剤に比べ、有効成分の含有量が比べ物にならないほど高く、また日本では認められていない成分が含まれているものもあります。そのため、薄毛や抜け毛に対する効果も高いと考えられます。
海外製育毛剤のデメリット
安全性の保障がない
日本で承認を受けていない海外の育毛剤は、国内の医薬品とは異なり薬事法による安全性や有効性が確認されていません。ですから、使用しても安全だという保障はありません。
全て自己責任
医師の処方を受けずに個人輸入で購入した育毛剤を使用した場合、万が一副作用が起こったとしても、全て自己責任になります。
海外製育毛剤のおすすめ商品と購入方法
ここまで、海外製の育毛剤がハイリスクであるということを説明してきましたが、中には安全性の高い育毛剤もあります。
リバイボゲン
アメリカの皮膚科医によって開発された天然成分100%の育毛剤です。ミノキシジルやフィナステリドの成分が含まれていないため副作用の心配がなく、安全性が高いことで今注目を集めています。
男性型脱毛症は、男性ホルモンの『テストステロン』が、『5aリダクターゼ』という酵素と結合し、男性脱毛症の原因物質『ジヒドロテストステロン』に変換されることで起こります。
リバイボゲンには、この原因物質『ジヒドロテストステロン』を生産させないようにする成分が含まれているのです。リバイボゲンは副作用がないだけでなく、他の育毛剤と併用が可能です。また女性も使用することができます。
使い方は、1日1回、薄毛や抜け毛が気になる部分に1~2mlの薬液を塗布し、10~20秒間馴染むように頭皮マッサージするだけ。
60ml入り×3本が10,800円。
海外製の育毛剤を使用するうえでの注意点
有効成分の含有量に注意
何度も言うように、海外製の育毛剤に配合されている有効成分は、日本製に比べ格段に多くなっています。早く効果を出したいからといって、いきなり高濃度のものを使用するのは、副作用の恐れがあり危険です。
まずは有効成分の含有量が少ないものから使用し、問題なければ徐々に配合率の高いものにしていきましょう。
アルコールに注意
ほとんどの育毛剤には、商品の腐敗を防ぐため、また頭皮の毛細血管を拡張して血行をよくするためにアルコールが入っています。
しかしアルコールは、肌荒れや皮膚の炎症を起こす原因になります。海外製の育毛剤の中にはアルコール濃度が高いものもあるので、購入前にきちんとチェックしましょう。
まとめ
有効成分が日本よりもはるかに高濃度で配合されており、医師の処方なしで購入できる海外製の育毛剤は、薄毛や抜け毛に悩んでいる方にとって、とても魅力的に感じるでしょう。
しかし、購入や使用は全て自己責任で行う必要があり、何か問題が生じた際も自分でどうにかするほか方法はありません。
ですから、海外製の育毛剤を購入する際は、以下の事を厳守し安全に使用するように心がけましょう。
1.信頼できるサイトで購入すること
2.用法や用量をきちんと守ること
3.初めは、少ない量から使用すること
4.何か身体に異常があった際は、すぐに使用を中止すること